diary日 記 2022 / 07 / 01

フライパンだけで作る絶品ローストビーフ

「なにを今さら、わたくしなんか昔からフライパンで焼いてます」とおっしゃる方も、いらっしゃることでしょう。私も親友宅のキッチンで焼いたことがありましたが、本当はオーブンに入れて焼くんですがのエクスキューズ付きでした。ところが今回、自宅キッチンの改修工事をしてくださった職人さんのランチ用に、卓上コンロだけで焼いたローストビーフが予想以上に仕上がったのでご紹介させてください。なにしろキッチンの工事中ですから、リビングのテーブルの上に卓上コンロを置いて、被災地生活の疑似体験などと吹聴しておりましたが飛んでもない。被災地で肝心なのは火ではなく、水だということを思い知りました。今回のフライパンだけで作れるレパートリーは、まさに工事の賜物。ローストビーフ+サラダ+お漬物+即席お味噌汁とご飯の他にも、色々できました。たとえば麻婆豆腐定食には、ピータンとザーサイを付けました。ヒレかつ定職も、前夜に仕込んで揚げるだけ。繰り返しますが、イワタニがあればオールマイティー、ただし水がなければできません。というわけで被災地生活のリハなどと、考えただけでもお恥ずかしい。また、当日の朝にならないと人数が読めなかったからの、メニュ構成ともいえました。住所が新宿ですからコンビニが近くにあるはずと、職人さんたちはお考えのようでした。初日はオクサンの手料理に戸惑われた職人さんたちの空気も読めましたが、近くにコンビニがありませんから仕方ない。それでは、実践編といきましょう。

ローストビーフはお肉が肝心だと思っておりましたが、さにあらず。黒部和牛でもニュージーランド産でも仕上がりとお味に大差なしの結論が出ました。サシの入った松坂牛系が苦手なので、普通のモモ肉が私は好きです。男性なら一人前200gちかく召し上がりますが、スーパーの精肉コーナーは大きくても600gそこそこなので、450g程度のを2ブロック購入。自己流で、パックから取り出した肉塊のそこかしこに細い竹串を刺しまくり。声を出して数えたとしたら、塊肉に竹串をたぶん200刺しくらいしていたかも。ステーキなら焼いてから塩・胡椒ですが、ローストの場合は竹串を刺し、両手でくねくね揉んで大胆にまずニンニク→胡椒+ベランダのローズマリ微塵切り+塩の順でまた揉みもみ。夜のうちに準備し、ラップにくるんで冷蔵庫に入れておきました。翌朝、職人さんが三人いらしたので、2本を同じフライパンで焼きました。オイルはオリーブ油多目で、大きくて深いフライパンで中火。長時間かけて、中まで火が通るくらいじっくり焼き上げます。フライパンのすぐ近くに、合間を見て大急ぎでアルミホイルを二重にして伸ばし、使い古して雑巾になる運命のフェイスタオルを用意。フライパンに戻って、肉塊に大匙でオイルかけまわしで延べ30分ほど焼いたところで火を止め、焼きあがった肉塊をトングで掴んでアルミホイルに乗せてぐるぐる巻き。さらにていねいにタオルで包んで、食事時間を待ちました。肉汁が染み出ないように、アルミホイルの最後の部分を覚えておいて、そこがタオルで包んだ上部になるように置きます。お肉はカットするまで、3時間ほど寝かせて置ければ理想的。召し上がる寸前に包丁で極薄にスライスし、お皿にうず高く盛るとお洒落かも、ボナペチ!!!!!!