diary日 記 2021 / 07 / 01

『レ・ミゼラブル』、ミュージカル映画の世界

封切りが2012年ですから、ヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画『レ・ミゼラブル』をご存じの方もたくさんいらっしゃることでしょう。過去にも『レ・ミゼ』の映画は上映されていて、ジャン・ギャバン主役の1957年版をパリ5区の学生街の名画座で観て感動いたしました。あのときのJ・ギャバンは、ジャン・バルジャンがはまり役だと思いました。フランス映画華やかかりしころのトップ俳優だけあって、見ごたえ満点でした。『男と女』のクロード・ルルーシュ監督、J・P・ベルモント主演のもありましたが、観る前から残念さが漂ってました。ベルモントも好きですが、J・ギャバンとくらべられてはお気の毒。そのころ、よくロンドンに行っていたのでピカデリー・サーカス近くのクインズ・シアターでロングランの記録を更新していた『レ・ミゼ』を数回観ました。箒を持ったコゼットのポスターを劇団四季も使っていて、さすがだなと。ロンドンはオペラやお芝居よりミュージカルと思い込んでおりましたので、『スターライト・エクスプレス』とか『サンセット大通り』や『グリーズ』、『オペラ座の怪人』など、手当たり次第。ロンドンにはダフ屋がいるので予約していなくても、チケット代が上乗せされていることを覚悟しさえすればいい席を確保することができるんです。ロンドンだけでなく、私の知るかぎりパリ以外の都市ではウィーンでもミラノでも、どこでもそうでしたね。ブロードウェイにももちろんあって、なにかと継子いじめされているダフ屋ですが、旅行者にはありがたい存在でした。今ならきっとSNSやヤフオクでもチケットが入手できるのかもしれませんね。

昨日、PCのホルダーで写真を選んでいて、今回のセーヌ川に釣り糸を垂らしている男性のカットを見つけました。そのとき、ジャン・バルジャンに扮するヒュー・ジャックマンを追い回すジャベル警部最後の場所が、写真のあたりではないかという気がふっといたしました。ジャベル警部に扮したラッセル・クロウも好きな俳優なので、セーヌ川に落ちていく場面が忘れられませんでした。ミュージカル仕立てのこの『レ・ミゼ』で、歌手でもないヒュー・ジャックマンとラッセル・クロウが大丈夫かしらとドキドキしましたが、意外にもおふたりとも歌唱力抜群。舞台俳優上がりのヒュー・ジャックマンはまだしも、『グラディエイター』のラッセル・クロウの声量に驚かされました。ミュージカル映画の場合、先に歌を吹き込んでから撮影本番だそうですが、『レ・ミゼ』は同時進行だったとか。『グラディエイター』はローマ帝国の名将だった主人公が陰謀で奴隷の身分に落とされ、ローマ市民の最大の娯楽だった戦車競走で復活する物語ですが、宗教色を抜きにした『ベンハー』のような迫力ある作品した。『ベンハー』のチャールトン・ヘストンほどハンサムではありませんが、ラッセル・クロウも『グラディエイター』でアカデミー賞をもらってます。それにしても数年前の『グレイテスト・ショーマン』でのヒュー・ジャックマン、面白かったですね。映画の話をしたらキリがありませんから、最後に『レ・ミゼ』の原作者、ヴィクトル・ユゴ―で締めましょう。『ノートル・ダム・ド・パリ』と『レ・ミゼ』がミュージカルになって世界中を駆け巡ってます。前者はフランス発のミュージカルとして、数年前に話題にました。この調子なら、2年を待たずに海外旅行ができるかも。ガマンしたご褒美に、希望をもらいましょう!!!