diary日 記 2020 / 12 / 15

りんごケーキ

先回がDIYで今回も似てますが、りんごケイクのでき映え自慢を聞いてください。自慢といっても私の腕自慢ではなく、世界一のりんごを礼賛。私のりんご好きをご存じの方が送ってくださった段ボール箱を開けてりんごを眺めているうちに、早々りんごケイクを作りたくなりました。りんごのタルトやパイはよく作っておりますが、ケイクはまず作りませんでした。よく作るりんごのタルトは、タルト生地を極薄に伸ばして空焼。その上にカスタード・クリームを敷いて、これまた極薄にスライスしたりんごを規則正しく並べて焼くタルトです。いつもは直径26㌢ですが、たまに直径15㌢くらいのを人数分こしらえます。メインが終わりデザートになって手の平サイズのそれを運びますと、テーブルを囲んでいらっしゃる方から「ウワッー!!!!」で、次に沈黙。ビストロ定番のデザートがひと手間かけることで、ミシュランの星付きレストランのそれに昇格。りんごの裏返しパイのタルト・タタンや、ノルマンディー風の名前をつけて、不二家のアップルパイ系もよく作ります。ところが今年はコロナのせいでお客さまもそう頻繁にいたしませんから、ランチやディナーのデザートでりんごを使ったパフォーマンスの機会も激減。ですから、いただいた大量のりんごがケイクにメタモルフォーズ。お歳暮代わりに、宅配便で送りやすいりんごケイクになりました。シナモンとりんご酒のカルヴァドスをたっぷり振りかけ、大人用に仕上げます。

りんごケイクのベースはQ.Q.つまり、カトル・カール用の生地です。GSをしていたころによく書いた、私が勝手に決めたお菓子の四大要素の卵・バター・砂糖と小麦粉を均等量で焼くシンプルなフランス版パウンドケーキです。生地をこねる前に、まずリンゴを煮ましょう、皮付きのままでも面白いですが、皮の部分がカットしにくいので皮を剥きます。りんごの存在感が残る大きさにカットして塩水にくゆらせ、よく水を切ります。そして、なにも加えず、深くて大きなフライパンに入れて蓋をして中火で蒸し煮。数分もしますとりんごのエキスが上がって来て、キッチンがリンゴの香りで満たされて大満足。ケイクに使わない汁を、グラスに入れて飲んでみてください。濃縮還元とはまったく別物の、素晴らしいジュースができるんですよ。火を止めてシナモンパウダーを多めに振りかけ、お買い物でも散歩でもデートでも、どこへでも煮たりんごが冷めるまでお出かけください。りんごケイクを上手に仕上げるコツは、りんごの水分を飛ばすことと、生地の配分で小麦粉を気持ち多めです。B.P.こと、ベーキングパウダーもお忘れなく。クッキングペーパーを敷いたケーキ型にさっくりと生地を纏ったりんごを入れてください。オーブンの温度は、180°で30分が目安。焼き上がったら、熱々の内に水で薄めたカルヴァドスをしみこませてください。カルヴァドスはインターネットで普通に買えますが、なくても200%Goodです。ついでにもうひとつ、りんごのサラダもいいですよ。筍や梨のシーズンでもご紹介いたしましたが、山盛りのサニーレタスの真上からスライサーから落とす感じに皮つきりんご半分を降らせます。ケイクでなく、りんごサラダならお材料と手間ヒマなしでもっと簡単かも。トーストとりんごサラダだけで、おしゃれなランチのできあがり。来年も美味しく、みなさんのお役に立ちそうなネタを探しますから、このページをよろしくお願いします。ボナネ、よいお年を!!!!!!!