diary日 記 2020 / 04 / 01

テレビと読書、ラジオ体操

『ふくしま 50』の封切りを待っておりましたが、さすがに映画館に足が向きません。毎月恒例の研究会も、三か月に一度の勉強会もすべて中止。さてさて、5月30日に予定されている私の「朝日カルチャー藤沢」、どうなるのかしら。物書き稼業の私はホテルや飲食業ではないので、こんな悠長なこといってごめんなさい。でも、今回のコロナで想定外の事態に見舞われた私たちに、先のことを考えるなという方が無理ですよね。フランスのマクロン大統領がテレビで国民に向けて外出禁止令を出し、演説の中で戦争状態であると述べました。すぐパリの大手銀行に勤務する友人に電話してみましたら、徹底した在宅勤務とか。NYもスーパーの食品棚に物がなく、大変なことになっているようです。EU議長も当面、EU国民以外のEU入国を禁止。アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひくと揶揄されてますが、それどころではありません。リーマンショック以上の激震で、経済的なダメージは過去最大かも。といいながらも私たちって、どこか呑気。アメリカのような銃社会ではないので、銃男に強盗に入られる心配はありません。株が暴落していると聞いても、持っている方たちのお損でしょうぐらいに高をくくってます。コロナはたしかに脅威ですし、アルコールで荒れるほど手洗いを励行。アレルギーで出る咳も遠慮がちに、マスクの中でのど飴舐めてます。危機感がないといわれても、明日はわが身。コロナ予防のために、できることは完璧にしてます。でも、でもですよ、気持ちが委縮してしまってはウィルスの思うツボ。思考回路を別の方向に持って行く算段をして、思いついたのがテレビと読書とラジオ体操。

テレビの、とくにBSに多い旅番組を観て、行かずに楽しむ世界旅行。ラジオ体操はスマホに入っているので、窓を開け放した自室でアン・ドゥ・トワ。読書も室内技ではありますが、「今日は歩いて新宿の紀伊国屋さんまで行こう」と一大決心。紀伊国屋さんでさえ、最近は空いてます。紙媒体の売り上げと売り場面積のピークは1976年だったと、以前、聞いたことがあります。76年といえば、ベビーブーマーが繁華街に群れをなしていた時代です。山手線の座席で「少年ジャンプ」や「少年マガジン」を読んでいるサラリーマンや学生を、大人たちが白い目で見ていたものです。76年に大学生だった人たちが今、60代半ばに差し掛かっているのですから書店さんも空くはず。大江健三郎さんを貪り読んだ世代も、はや中高年。目はかすむは、椅子に長時間では腰痛が……、こぼすことしきり。 出版業界の不況が叫ばれて久しいですが、おかげで書店さんはコロナの安全地帯。お客さまはおひとりさまばかりで無言ですから、飛沫感染のリスクなし。今日はこじつけ染みたお話になりましたが、みなさまのご健康を心からお祈りしてます♡