新刊の中身

2015/6/15 

『+α新書』なので、いつもとちょっと違う感じに仕上がると思います。まず、シリアスな雰囲気の黄色と黒系で、表紙に特徴がある人気シリーズ。新書ニーズとして、全体にお勉強になるような要素が強い気がしていたので、はじめはかまえました。ところが、ところが、書いているうちに面白くなってオーラス。論旨の構築と申しますと大袈裟ですが、投げた石をぐいぐい引っ張って自分に近づけていくプロセスが、やがて快感になりました。この私が書いているのですから、頭でっかちはありませんからご安心を。『フランス人に、こんなにいいところがあったんだ』、『そりゃ日本人だもの、日本がいいに決まってる』といった塩梅で、一本書き終えて深夜にニンマリ。今晩は赤ワインにしようかしら、それとも焼酎もいいかもと、ひとり酒を満喫して、こんな独り言の私。「GSもなかなかだったけれど、やっぱり私には書くことがあってるわ」と。何か他に向いている仕事があるんじゃないかと模索するの、金輪際やめます。いえいえ、そんなくだらない断言は、よしましょう。またいつなんどき、なにを思いつくかわかりませんからね。

これから新刊の中身に、簡単に触れてみましょう。章立ては6項目で、それぞれ11本。まずは、私の得意な(笑)お金で、『お金がすべてなんてウソです』でスタートして、第二章が『食』。第三章が『人生』、『おしゃれ』が第四章で、第五が『仕事』、ラストに『コミュニケーション』をもってきました。本日、再校が出たので、これから入念にチェック。編集さんにゲラを戻して、パリへ出発します。旅行用のリサーチをしてみて、時代の流れを痛感しました。この十年でフランスの間口が広がったというか、ショップの日曜営業もふえ、美術館の開館時間などの制約がおしなべて緩くなってます。かつてお世話になった政府観光局と呼ばれていた組織が、観光開発機構と改名。観光資源の、さらなる積極活用というわけでしょうね。銀座に用事があったので、見学までに「エルメス」に立ち寄ってみました。すると驚くかな、陳列品がほぼゼロ状態。バッグなどは見本用もなくて、からんぽ。
来店客が多く、フランスからの商品の到着が間に合わない、つまり売るものがないそうです。円安のおかげで、ブランド品は本国以外では、日本が最も安く買えるらしいですよ。それに直営店なら、偽物はないですもんね。ほんと、時代は変わりましたね。ほな、行ってきます!!!!!