ショパンも食べたジュレック

2014/2/15 

今、トライしている料理があります。ポーランド版お味噌汁といった感じの、ジュレック ZUREKがそれです。ショパン生誕200周年には行けませんでしたが、そのうちワルシャワもいいかなと。もちろんパリは私の第二の故郷ですが、これだけ聴いているのですからショパンが生まれた町を訪れたいです。その前に、急にジュレックというスープを作ってみたくなりました。きっかけは平野啓一郎さんの『ショパンを嗜む』という本との出会いでした。その本の最後にジュレックが出ていて、「日本に戻ってからも、私は時々、あの味が恋しくなる。カフェ飯のメニューなどに最適だと思うので、どこかの店で導入しないものか」とお書きになっておられたからです。

どこかの店といったら、GS(ジョルジュ・サンド)が名乗りをあげましょう。なんといっても、ショパンが最高に創作意欲に駆られた時期が、サンドと付き合っていた期間と符号。BGMにショパンをかけるだけでなく、ショパンが幼いころから食べていたにちがいないジュレックなるスープがGSの定番メニューになったとして、ちっとも不思議ではありません。本来でしたら、先にワルシャワに飛んで行き、本場でいく種類ものジュレックを試食したうえで再現したいですが、順序が逆になることがあってもいいかしらと。能書きではなく、そもそも食いしん坊の私が平野啓一郎さんがお撮りになったジュレックのお写真をみて、ぜひ食べたくなったわけです。氏もおっしゃっていらっしゃるようにショパン関連だけでなく、PCをたぐればジュレック情報もたくさんありました。まずは作ってみて、ポーランドでジュレックを現地で食べたという親友に、意見を聞くつもりです。

そこでせっかちな私は、レシピ通りのお材料でベースになるスープを仕込んでいる最中です。たしかにポーランド版お味噌汁とあるように、ライ麦粉と各種調味料を水にといてプツプツ泡がたつまで寝かせるところがジュレックも発酵食品。ちょうど、いただいた乾燥バジルもたくさんあります。数日してスープのベースができたら、仕上げにニンジンや長ネギなどのお野菜とソーセージ、フィニッシュにゆで卵を飾りましょう。想像するだけで、とっても美味しいジュレックになりそうなが予感にうきうきしますわ。果たしてGSの定番メニューになるでしょうか、ご期待ください。