血液型を知らないフランス人

2013/7/1 

わたくしたち日本人って、血液型の性格判断の話題がすきですよね。GSの厨房のドアや壁によくぶつかるわたくしに以前のスタッフのヒロコちゃんが、「O型って、物によくぶつかるんですよね」ってなもんでした。たとえばA型は神経質で、B型はよくいえばマイペースでAB型はテキトウ? OとBが相性がいいといわれると、そうかと思いetc.ところが、ところがフランス人は、血液型を聞くのはプライバシーの侵害と眉をひそめます。大きな病院の、新生児室をのぞいてみましょう。ならんだ赤ちゃんベットのどこを見ても、貼られている名札に血液型は明記されておりません。ためしに友人たちに片っ端から血液型をたずねてみますと、ほとんどのフランス人がこういいます。「なんのために、わたくしの血液型を知りたいの?」と。親子関係や夫婦関係を疑うことになりかねない、大それた問題に進展する危険性があるからでしょうか。A、B、ABとOの四種類よりも、プラスかマイナスかが話題になることはありますが、自分の血液型を知らないフランス人が少なからずいるのが不思議です。

血液型のかわりといってはなんですが、目型と耳型の性格判断がフランスにございました。「概して」とか「一般的に」といった一括りがきらいな彼等ですから、目型と耳型に分類しての人物評価が、まかりとおっているわけではありません。それでもあえていえば目型は、なにごとも自分の目で見ないと納得できない現実主義者。耳型はといえば反対に、耳で聞いたことを記憶のフィルターにかけ、あれこれ考える思索型。目を瞑って音楽を聴く耳型と、美術館で展示作品を間近に凝視する目型がいるわけです。このほかにわたくし個人としては、猫派と犬派の分類がけっこう気にいってます。猫がすきな猫派の場合はご本人が、実は犬的。どちらかというと犬がすきな犬派はご本人が、実は猫みたい。どちらでもいいわけですが、人生がおのれ自身を知る旅路だと思えば分類もまた楽し。盛り上がれば、話題はなんでもいいわけですもんね。ところであなたは犬ですか、猫ですか?