くちなしの実で美味しいパエリャ 2009/04/15 

先回の“盛り髪”、わかりずらかったですね。あなたもお首をかしげたお一人でしたか、すいませんでした。俗にいうアップのことで、若い女の子たちの間で流行っている、おしゃれに気合を入れたときの髪型です。たとえば卒業式や披露宴などのときに美容院にいって、盛り髪にしてもらうわけです。今日はわかりやすく、作って楽しい食べ物ネタで、くちなしの実のパエリャにしました。そもそもの発端は、親友のこんな一言でした。

「くちなしの実、サフランの代わりに使えるわよ」
なにがない、かにがないというのは、私の料理作りのポリシーに反します。といいながらなぜ、もっと早くパエリャ作りにくちなしの実を応用しなかったのか、そのほうが不思議です。郊外の庭付き一軒家に住んでいる彼女から、くちなしの実を毎年おせち用にもらっているというのにね。

もちろんパエリャといえばサフランですから、あるにこしたことはありません。ただ、古い、発色が悪いうえに、わが国で売られているサフランの値段がめちゃ高い。そして決定的なのが、サフラン本来の香りが飛んでしまっている点です。媚薬とまでいわれる、くせのある匂いあってのサフランから、香りが飛んでしまっていては、なんの意味もありません。黄色く着色するだけなら、くちなしの実で十分ではありませんか。おせちに使った残りがあったので、GSに持っていってくちなしの実でパエリャにトライ。

使い方はサフランと同じで、つぶした実を熱湯に入れるとたちまち真黄色。顆粒状のコンソメを加えて、黄色いスープを用意。フライパンにオリーブ油を多めに熱し、白くなったお米の半分が狐色になったら、スープをザザッザー。あとは海老や鶏肉などの具をのせ、こんがりおこげができるようにご飯を炊きます。くちなしの実でパエリャができるなんて、素敵ですよね。