安くてカワイイ東京? 2008/01/15 

この年末年始は、例年になく多くのフランス人がわが家にやってきました。ワインに和のおつまみで、彼らの日本談が盛り上がりました。
「パリよりロンドンより、NYより香港よりも東京が安いなんて、信じられない!」「JRもメトロも、高くないけれど、もっと驚いたのがガソリン代の安さです。産油国から遠いのに、なぜこんなに安いの? フランスの高いところにくらべて、半値ちかいですよ」
かつて世界の都市で東京の物価がもっとも高いといったのは、先進諸国から東京支局に派遣されてきていた特派員でした。ところが今回の「安い!」を連発したのは、旅行でわが国を訪れた人たちです。とくに面白かったのは、20代のフランス人カップルのお話。ともに自然科学の研究者のマリオンとヴァンサンの会話にお腹を抱えて笑い、そして感心。(ヴァンサン=V、マリオン=M)

V:マリオンが二度もものをなくしたのに、二度とも出てきたなんて。
M:一度目はお財布を京都のホテルで落としたのですが、翌日、コンシェルジュが部屋に持ってきてくれました。二度目はマフラーで、新幹線の中かもしれないと思って東京に到着してから遺失物センターに届けておいたのです。そしたら今朝、駅からマフラーがみつかったと電話がかかってきました。
V:パリでは、出てくるはずないですよ。見ている前で、取っていくんだから。
M:彼が日本の女の子たちが、私たちよりカワイイっていうのよ。
V:本当ですよ。髪にカワイイ飾りをつけているし、マフラーにもポンポンがついてる。それにフランセーズのセーターは無地か縞だけれど、彼女たちのセーターにはリボンやレースやフリルがあるでしょ。髪からブーツまで、どれもカワイイじゃない。マリオンのは赤いセーター、ジーンズ、黒いシューズはシンプルなだけ。

カワイイという単語がラルース辞典に入ったわけも、これで納得です。