あなたも作れるお菓子を買って 2007/01/01 
お正月です。想像するだけで、楽しくなるようなお話をお聞かせしましょう。数年来、私のなかでくすぶっている構想に、お菓子屋さんのオープンがあります。拙著『少しのお金で優雅に生きる方法』(双葉社)にも書いたので、すでになん人もの読者さんから、励ましのメールをいただいています。

お菓子屋さんといっても、カリスマ・パティシエが作るような手の込んだおしゃれなケーキではありません。<あなたも作れるお菓子を買って>が基本コンセプトですから、だれでも作れる簡単ケーキ。お菓子の四大材料と私が勝手に決めているバター、お砂糖、卵と小麦粉だけで焼き上げた、気取らない焼き菓子だけを売るお店です。たとえば朝、学校に行く子供の口にポンと放り込んで、牛乳を飲ませるだけで朝ごはん代わりになるような、焼き菓子。赤字は困りますが、儲からなくてもいいというのは本心です。

フランスのパン屋さんで売られているカトル・カールやマドレーヌ、フィナンシエとクッキー。シーズンごとにリンゴのタルト・タタンやフルーツのクラフティくらいなら、置いてもいいかしら。焼きたてのケーキが並ぶショーケースの横で、だれでも作れるお菓子のレシピを無料配布。作り方や材料がひと目でわかるケーキなんて、いいと思いませんか?オーブンで仕切ったショップと製菓スペースの間を、行き来する女の子たち。作る人と売る人が、ここでは同じです。紫とピンクを混ぜたような、モーブのTシャツをユニホームにしましょう。
<あなたも作れる・・・>のコンセプトの裏に、実は私なりの思惑があります。そのケーキ屋さんで働いた女性に、地方の生家に戻って同じようなケーキ屋さんを開いてほしい。結婚しても子供がいても、片手間で焼きたてケーキのお店ができたら素敵でしょ。可愛いケーキ屋さんを仕切る女性の姿を、私の初夢にしたいと思います。