月下美人 2006/08/15 
昨日、親友の三室さんのお宅で、「月下美人」を観ました。私たちが知り合ったのは1980年のパリ。1年ちょっとで彼女は帰国なさいましたが、三室さんは私の和食の師匠。ほかにメンバーは親友で「関口芭蕉庵」館長の大場さんご夫婦と、夫の宇田川悟。三室さんご自慢の猫で、美貌のピーちゃんもお仲間入りでした。

一夜咲きの幻想的な「月下美人」の原産地は中国かと思っておりましたが、意外なことにメキシコからブラジルにかけての森林で、サボテン科の熱帯植物です。夜の8時から膨らみはじめたツボミが、11時に満開。芳香といっても香水のタブーのような媚薬系ではなく、しいていえばケヤキのようなさわやか系だったのが、予想外の驚きでした。

美人といえば今、フランスが来年の大統領選でわいています。おしゃれで美しいセゴレーヌ・ロワイヤル女史(52)が、大統領候補として人気急上昇。90年代に入ったころからテレビでたびたびお見かけしましたが、キリリとしたエレガンス漂う彼女こそ、フランス版キャリア女性のお手本。有力候補で保守タカ派のニコラ・サルコジ内相のひとり舞台になりつつあった矢先だけに、なおさら大統領選の話題は女史で持ちきり。

父親が軍人で厳格な家庭の、8人兄弟に生まれたロワイヤル女史は、メチャメチャの秀才。社会党の故ミッテラン大統領下で、家庭・児童担当大臣や環境大臣を歴任。キャリアもさることながら、4人の子持ちの未婚の母というのが、なんともフランス的です。子供たちの父親は、超エリート養成校ENA(国立行政学院)の同窓生で、現在は社会党の第一書記を務めるオランド氏。男女、家族のあり方を問う意味でも、女史のこれからに注目したいものです。